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【飛行機の見分け方④】ボーイングB777の特徴と見分け方

こんにちは。ころすけです。

みなさんは空港で飛行機を見る時、どの飛行機がどの機種か見分けることができるでしょうか?

例えば、「あれはB777だ!」とか「あれはA320だ!」とかです。

名が知れていて誰もが特徴を知っている機種もあれば、そうでない機種もあるかもしれませんね。

A380なんかは誰もが特徴を知っている機種の代表かもしれません。

一方で例えばB777は名前は有名でも、他の機種と見分けられる人は意外に少ないかもしれません。

さらにマニアックになってくるとB777-200とB777-300の違いなどなど。

いずれにしても飛行機の機種にはそれぞれ特徴があって、よーく観察するとその特徴から何の機種か判別することは可能なのです。

ですが、肝心のその特徴がよく分からないという方も多いのではないでしょうか?

この記事では機種ごとの外観上の特徴と、他機種と見分けるポイントについて紹介したいと思います。

今回は今も出ましたが、名前は有名でも以外と見分けづらい?トリプルセブンことB777について紹介します。

それでは始めましょう。

B777のサイズ 中型~大型の役割までこなす万能機

まずは大まかな特徴である機体のサイズから確認しておきましょう。

機体サイズの分類イメージ

B777は分類で言えば中型からやや大型の双発機に区分されるかと思います。

表を見ても分かるとおり、中型サイズは分類される機種が最も多い区分です。

元々基本型であるB777-200はB767とB747の間を埋めるサイズで開発がスタートしたらしく、単一クラス(オールエコノミー)の座席仕様では約400席と、B767より100席ほど多い仕様です。

しかし注目すべきは、後に開発された長胴型のB777-300です。

この-300では何とあのジャンボジェットことB747-400よりも胴体が長くなっています。

B777とB747のサイズ比較

B777は胴体径もB747とほぼ同じで3-4-3のシート配列が可能であり、単一クラスの座席数ではB747と同じく500席以上を確保できます。

さらにB777の登場以後、エンジンの信頼性の向上に伴い、それまでは3発エンジン機以上でなければ制約が大きかった大洋を超えるフライトもB777で可能になりました。

つまり、B777-300はこれまでB747が担っていた役割(国内線の大量輸送と長距離国際線)を丸々引き継いでしまったのです。

このようにB777は基本型の-200から長胴型の-300まで考えると、「中型から大型の役割までこなす万能機」と言うことができるのです。

このようにB777は国内線から国際線まで幅広く活躍できるため、多くのエアラインが主力中の主力機として運用しています。

B777の外観上の特徴

それでは次に、B777の外観上の細かい特徴を見ていきます。

1. 四角形が特徴的な後部胴体の形状

B777を他の機種と区別する上で最も特徴的と言えるのが胴体後部の形でしょう。

下の画像を見ても分かるとおり、多くの機種では胴体後部が尖っているのに対し、B777は四角形になっています。

B777の後部胴体形状 B787とA330の後部胴体形状

比較できるようにB787とA330の画像を載せましたが、その違いは一目瞭然ですね。

駐機中のB777

↑胴体後部は駐機中でもよく見えるので、B777はすぐに見分けることができます。

画像では一番手前のユナイテッド航空がB777なのはすぐに分かりますね。

あと、少し拡大しないと分かりづらいですが、右側のユナイテッド航空と左から2番目のANAの機体も、胴体後部の形状からB777だと分かります。

2. 3軸に6個タイヤのメインランディングギア!

B777を見分けるポイントその2はランディングギアのタイヤの数です。

下の画像を見てください。B777ではランディングギアのタイヤが3つ横に並んでいるのが分かります。

B777のランディングギア

タイヤは軸を介して反対側にも付いていますから、B777ではランディングギア1つになんと6個のタイヤが付いているのです。

3軸のランディングギアのイメージ図

一方でB767やA330など、その他の中型機では2軸タイプ、すなわちランディングギア1つにタイヤは4つです。

B767とA330のランディングギア

3. 300ERと言えばコレ!レイクドウイングチップ

3つ目は-300の長距離飛行仕様である-300ERの特徴について見てみましょう。

B777にはA330やB737のようなウイングレットは装備されていません。

ですが、長距離国際線仕様の派生型であるB777-300ERにはレイクドウイングチップと呼ばれるウイングレットと同様の働きをするパーツが付いています。

このレイクドウイングチップはなかなか判別が難しいですが、よーく見るとその違いを見分けることができます。

ウイングチップありのB777 ウイングチップなしのB777

違いが分かりますか?

正面からの画像では分かりづらいかもしれませんが、斜め後方から見た画像だと、翼の先端の形状が微妙に違うことが分かるかと思います。

B777-300ERでは翼の先端にやや後方に折れ曲がるような角度で追加パーツが付いているのです。

これがレイクドウイングチップです。

B777-300ERのウイングチップ拡大

↑離陸前のB777-300ERです。

この角度からだとレイクドウイングチップの形状がよく分かります。

B777の派生型を区別しよう!一番の決め手はドアの数

それでは次は、B777の派生型について見ていきましょう。

B777にはまず基本型の-200の他、-200の長距離仕様である-200ERがあります。

ですが、-200と-200ERでは内部の燃料タンクの容量が異なっている程度で、外観上でこの2つを区別することはほとんど不可能と言えるでしょう。

(余談ですが、燃料タンク等の違いだけなので厳密にはB777-200ERという型式は存在せず、-200ERは確か便宜上の通称であったかと思います。)

続いてB777の長胴型の-300ですが、この-300と-200の違いを押さえておくことが、B777の最大のポイントとなるかと思います。

B777-300と-200の見分け方はズバリ搭乗口ドアの数です。

下の画像でB777-200ではドアの数が4つであるのに対し、B777-300ではドアが5つであることが分かります。

B777-200のドアの数 B777-300のドアの数

慣れてくると何となく胴体のバランスで-200か-300か見当が付きますが、確実なのはこのようにドアの数を数える方法ですね。

B777-300には長距離仕様の-300ERがありますが、こちらは先ほど紹介したようにレイクドウイングチップがあるかどうかで見分けることが可能です。

さらにB777には貨物専用のB777-200Fもあります。

こちらはその名のとおりB777-200がベースになっていますが、そもそも旅客型と違って胴体に窓がないので見分けるのは簡単です。

それ以外に旅客型の-200と違う点はと言うと、-200Fでは-300ERと同じようにレイクドウイングチップが装備されています。

B777-200Fの画像

↑FedexのB777-200Fです。胴体の長さは-200と同じですが、レイクドウイングチップが付いていることが分かります。

さらにさらに、B777-200には-200ERをさらに長距離仕様にしたB777-200LRというタイプが存在します。

B777-200LRの航続距離はなんと約17,000kmにもなります。

地球の裏側までがちょうど20,000kmですから、ほぼ地球上のどの2地点間もノンストップで結ぶことができる超長距離仕様です。

このB777-200LRの外観上の特徴は、B777-200にレイクドウイングチップが装備されていることで、先ほどのB777-200Fの旅客型と思えばイメージが付くでしょうか。

B777-200LRの画像カタール航空B777-200LR 出典:https://aeronauticsonline.com/why-it-failed-boeing-777-200lr/

 

以上、なかなかバラエティに富んだラインナップでしたが、日本で見られるB777で最も多いのはB777-200(ER)とB777-300(ER)ですので、-200と-300のドア数の違いさえ押さえれば概ねOKだと思います。

B777派生型の特徴まとめ

・B777-200:基本型。胴体後部の四角い形と3軸のランディングギアが特徴。

・B777-200ER:-200の長距離仕様。外観上は-200と見分け困難。

・B777-300:-200の長胴型。搭乗口ドアが5つあるのに注目。

・B777-300ER:-300の長距離仕様。レイクドウイングチップ装備。

・B777-200F:貨物専用機。-200にレイクドウイングチップ装備。

・B777-200LR:超長距離仕様。-200にレイクドウイングチップ装備。

(おまけ)ロールアウト間近!最新鋭機B777X

最後にB777の次世代型について紹介しておきましょう。

B777にはB777Xというさらに新しいタイプが開発途中にあり、2020年1月に初飛行を終えました。

B777Xのイメージ画像B777X 出典:ボーイングジャパンHPより

 

B777Xは現在のB777よりも全体的に大型になっているのですが、なんと言ってもその特徴は、地上で折りたたむことができる翼端構造です。

B777Xの翼端(地上で折りたたんだ様子)翼端を折りたたんだB777X 出典:https://www.boeing.com/commercial/777x/#/gallery

 

翼端を広げた全幅は70mを超えるそうですが、これだと空港内で走行できる場所に制限が発生してしまいます。

誘導路から翼端がはみ出しすぎて、脇の障害物や隣の飛行機と接触してしまう可能性があるからです。

そこで着陸してすぐに翼を折りたたむことで、地上走行での制約を緩和しようというわけです。

このB777Xは日本ではANAが導入することを表明していますので、数年後、日本の空港でも見ることができそうですね。

終わりに

いかがでしたか?

B777はJAL、ANAのみならず、海外のエアラインも主力機として使用しているので、多くの方が名前を知っている機種だったかと思います。

ですがその見分け方については、しっかりとポイントを押さえていないと意外に難しかったりするのです。

もしも空港で飛行機を見る機会がありましたら、ぜひB777に注目して、派生型まで見分けてみてはいかがでしょうか?

 

以上!

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