こんにちは。ころすけです。
みなさんは空港で飛行機を見る時、どの飛行機がどの機種か見分けることができるでしょうか?
例えば、「あれはB777だ!」とか「あれはA320だ!」とかです。
名が知れていて誰もが特徴を知っている機種もあれば、そうでない機種もあるかもしれませんね。
A380なんかは誰もが特徴を知っている機種の代表かもしれません。
一方で例えばB777は名前は有名でも、他の機種と見分けられる人は意外に少ないかもしれません。
さらにマニアックになってくるとB777-200とB777-300の違いなどなど。
いずれにしても飛行機の機種にはそれぞれ特徴があって、よーく観察するとその特徴から何の機種か判別することは可能なのです。
ですが肝心のその特徴がよく分からないという方も多いのではないでしょうか?
この記事では機種ごとの外観上の特徴と、他機種と見分けるポイントについて紹介したいと思います。
今回はエアバス社のA330について紹介します。
それでは始めましょう。
A330のサイズ 中近距離国際線メインの中型機材に分類される
まずは大まかな特徴である機体のサイズを確認しておきましょう。
A330はどこに位置するのかと言うと、分類で言えば中型の双発機、つまり2発エンジンの中型機材です。
図を見て分かるかと思いますが、この中型サイズは分類されている機種が最も多い区分になるかと思います。
ちょっとややこしいのは、中型の中でも大きめの機種と小さめの機種が存在する点です。
例えば、同じ中型に分類した機種でも、実はB757などは小型の分類に入れても良いぐらいの機材なのです。
このB757は大きさこそぎりぎり中型と言えますが、中の座席を見ると小型機材のB737やA320と同じく通路が一本(ナローボディ機)しかない機材です。
逆にB777は、長胴型であるB777-300になるとB747よりも全長は長くなり、見方によっては大型機に分類されます。
そんな様子で分類分けが難しい中型機材なのですが、A330はそのサイズ、航続距離や運航路線を取っても、「中型の中の中型」と言って良いかと思います。
座席数で言えば大体250~300席ぐらいであり、中距離国際線である東南アジアと日本を結ぶ路線などでよく使われているイメージになります。
A330の外観上の特徴
それでは次に、A330の外観上の細かい特徴を見ていきましょう。
1. 幅広で斜めに伸びたウイングレット
A330を見極める上で最も目印になると言えるのは、何と言ってもウイングレットの形状でしょう。
まずはA330以外のウイングレットについて最近の傾向を見てみると、例えばB737やA320のようにほぼ垂直に反り立ったウイングレットか、B777-300ERやB787のように反り立つタイプではなく翼端を後方に伸ばしたウイングチップが大半を占めています。
一方でA330はと言うと、ウイングレットの立ち上がり角はちょうど30度から45度ぐらいと中間程度で、きれいな台形をした幅広のウイングレットが採用されています。
このタイプのウイングレットは今や姿を消しつつあるB747-400やA330の姉妹型であるA340などでも見られますが、どちらも4発エンジン機で区別が可能であり、双発機ではA330の大きな見分けポイントとなるわけです。
↑B747とA340もA330と同様の形状のウイングレットを装備していますが、エンジンの数に注目すればA330との違いは一目瞭然ですね。
(ちなみにA340はA330とエンジンの数以外ほとんど同形状の機材です。)
2. 真っすぐ水平に伸びた機体後部形状
A330を見極めるポイントその2は、水平に真っすぐ伸びた後部胴体の形状です。
下の画像を見ても分かるように、A330の後部胴体は地面に対してきれいに水平になっていて、胴体下面が反り上がるようにして先端が細くなっているのが分かるかと思います。
一方で、同じ機材サイズに分類されるB787やB767などは、全体的に後部に行くに従って胴体上部のラインが垂れ下がっていくような形状になっています。
A330と同じように後部胴体の上面が水平の機種に、エアバスの最新鋭の機材であるA350があります。
しかし、こちらはウイングレットやコックピットウインドウの形状などが個性的で、それらの比較でA330とは区別がつくかと思います。
このようにウイングレットと併せて後部胴体の形状にも注目することで、A330と他の双発機とを区別できるのです。
3. 全体的にバランスの取れた美しいフォルム
3つ目は特徴と言うか、僕個人の好みの問題なのですが、A330は胴体の大きさや太さのバランスが取れた非常に美しい形状をしています。
下の画像ではA330とB777を並べて比較しています。
実はこの2機種は胴体長がほぼ同じ長さです。
ですが、胴体の径がA330が5.6mほどなのに対してB777は6.0mほどあり、全体的にB777の方が太めの印象を受けます。
好みの問題もあるでしょうが、A330は胴体の長さに対して太すぎず細すぎず、ちょうどよいバランスのフォルムだと言えないでしょうか?
A330の派生型を区別しよう!基本型は-300。派生型は短胴型長距離仕様の-200。
それでは、A330の他機種との違いや特徴を理解したところで、今度はA330の派生型の区別について見ていきましょう。
実はこれまで画像で出てきたA330は正確にはA330-300という型式で、この-300がA330では基本型になります。
A330には他にA330-200という派生型があって、-300に比べて燃料タンク容量などを増して長距離仕様になっているのが特徴です。
そして肝心の外見上の区別なのですが、-200は-300よりも前部胴体が若干短くなっています。
けれども、その違いを見極めるのはかなり難しい部類に入ると思います。
実際に見てみましょう。
お分かりでしょうか?
よーく見ると、確かに一番前方のドアから2番目のドアまでの間隔が若干-200の方が短くなっています。
窓の数で言うと5つ分ほど違うようです。
なので、なんとなく前部胴体が短いなと思ったら-200の可能性が高いわけですが、その判別はかなり難しいと言えますね。
基本的に日本で見られるA330はほとんどが-300ですが、-200の方もちらほら見られます。
↑はデルタ航空のA330-200です。
A330は-300ですと航続距離が1万kmに満たないぐらいで、ヨーロッパ方面であれば中東から東ヨーロッパあたりまで、北米方面であれば西海岸ぐらいまでが限界になるかと思います。
ですが-200になると航続距離が1万2000km程度まで伸びるらしく、上の画像のデルタ航空はセントレア – デトロイトで運航されていたものです。
ただし、台湾と日本を結ぶエバー航空や、韓国の大韓航空のA330-200もよく見かけるので、一概にやや長距離路線=A330-200というわけでもなさそうです。
ちなみに他の機種では長距離型の派生タイプは胴体が基本型よりも長いことが多いですが、A330は長距離型が短胴型の珍しいケースです。
実はB777より多いかも!?日本に飛来したA330の画像21連発!
A330は数年前に一時期だけスカイマークが日本の国内線に導入した以外、日本の航空会社では採用されていない機材になります。
なので珍しい機材かと思いきや、実は日本に乗り入れる海外のエアラインは「これでもか!」と言うほどA330で就航している会社ばかりのイメージです。
特に東南アジアの航空会社は「とりあえずA330と言っておけば当たる」というぐらい、A330は日本でもよく見られる機材なのです。
ここでは僕がこれまでに出会って写真に収めたA330をひたすら貼り付けていきたいと思います。
きっとその多さに驚くこと間違いなしです。
既に機材が変わっていたりする場合があるので、撮影年も添えています。
終わりに
いかがでしたか?
A330は実は日本への飛来も多く、とっても身近な飛行機なんですね。
だからこそ見分けが付くと、空港で飛行機を見る時の楽しさが大きくなるのでは?と思います。
今度はまた違う機種について特徴を紹介する予定なので、ぜひまたご覧になってみてください。
以上!