飛行機

【入門編】飛行機の操縦方法を解説!基本は3つの回転のコントロールです。

こんにちは。ころすけです。

飛行機の操縦って具体的にどのようなことをするのかご存知でしょうか?

地上を走る自動車などと違って飛行機は空を飛んでいますから、その操縦方法も独特なのですが、実はその本質は3種類の回転をコントロールすることなのです!

えっ?意味が分からない?

では、さっそく解説を始めましょう!

飛行機の操縦方法=3種類の回転のコントロール

例えば自動車の運転ではハンドル操作が基本になるかと思います。

ハンドルを切ることでタイヤの向きを変え、車体全体の向きを変えているわけです。

実はこの動き、ちょっと物理学的な視点から見ると、車体全体を水平面で回転させていると捉えることができるのです。

実は飛行機の操縦も、基本的にはこのように機体を回転させることで姿勢や動きをコントロールしているのですが、自動車と飛行機では少し状況が異なります。

自動車と飛行機の違いは何でしょうか?

自動車の場合、動きの範囲は地上だけに限られますから、回転運動は地面と水平な面の動きだけに限られます。

一方、飛行機は空を飛んでいるので、回転運動は地面と水平な面上だけには限られません

具体的には三次元空間の基本となる3軸回りの回転運動が存在するのです。

三次元における3軸と飛行機

つまり飛行機の操縦では、この3軸回りの回転をコントロールする必要があるというわけです。

飛行機操縦の仕組み。3種類の回転の意味とコントロールサーフェス。

それではここからは3軸それぞれの回転運動と、どのようにしてそれらをコントロールしているのかを見ていきましょう。

1. 操縦桿の前後操作=ピッチ軸回りの回転は速度に影響する。

まず最初に、先ほどの図のX軸のことを航空工学では「ピッチ軸」と言い、ピッチ軸回りの回転運動のことを「ピッチング」と言います。

また、ピッチングは日本語で「縦揺れ」とも言います。

ピッチングの図

ピッチングは飛行機の機首上げや機首下げ操作につながるのですが、これは飛行機の速度コントロールに大きく影響を与えます。

飛行機は翼に自分の重さを支えるだけの揚力を常に発生させる必要があるのですが、この揚力の大きさは飛行機の飛行速度と流れる空気を翼が受ける角度(迎角)で決まります。

言い換えれば飛行速度をコントロールするためには、翼が空気を受ける角度の調整、すなわちピッチ軸回りの動きの調整が必要なのです。

飛行機の速度と迎角の関係については以下の記事で詳しく紹介しているので、ご覧になってみてください。↓

コックピットに表示されるのは移動速度ではない?飛行機の速度は何のために必要?

【上級者向け】飛行機の失速と計器指示速度の関係について理論的に考察してみよう

ピッチングの操作は、コックピットの操縦桿を前後に押したり引いたりすることで、機体後部の「エレベータ―」と呼ばれる舵面を動かすことでなされます。

エレベーターの図

エレベーターは機体後部にある水平尾翼のさらに後部に取り付けられた可動式のパネルです。

エレベーターが反り上がれば飛行機はピッチ軸回りに機首を上げる動きをし、垂れ下がれば機首を下げる動きをするのです。

このように飛行機の操縦では、それぞれの軸回りの動きをコントロールする可動式パネルを操作するのですが、この可動式パネルのことを「操縦舵面」もしくは「コントロールサーフェス」と呼びます。

2. 操縦桿の左右操作=ロール軸回りの回転は旋回操作の基本。

続いてはY軸回りの回転運動です。

Y軸は「ロール軸」と呼ばれ、ロール軸回りの回転運動を「ローリング」と呼びます。

また日本語では「横揺れ」と表現されます。

ローリングの図

ローリングは飛行機が旋回するために必要な動きです。

実は飛行機が進行方向を変えることができるのは旋回と呼ばれる運動によるのですが、この旋回運動は機体をロールさせて傾けることによりなされているのです。

飛行機の旋回とローリングの関係については以下の記事でさらに詳しく解説しています。↓

飛行機が旋回できるのはなぜ?原理について解説します。

ローリングさせるためにはコックピットの操縦桿を左右に動かし、主翼先端にある「エルロン」と呼ばれるコントロールサーフェスを動かします。

エルロンの図

ローリングさせる時のエルロンの動きは独特で、左右のエルロンは上下反対の動きをします。

例えば飛行機が右へ旋回する時は右にローリングさせるのですが、エルロンが上下反対に動くことで左右の翼に発生する揚力に差が生まれ、これがローリングの動きを生み出すのです。

ローリング時のエルロンの動き

3. ラダーペダルの左右操作=ヨー軸回りの回転は旋回操作の補助。

最後はZ軸回りの運動で、Z軸は「ヨー軸」と言います。

ヨー軸回りの回転運動は「ヨーイング」、日本語では「偏(かた)揺れ」です。

ヨーイングの図

ヨーイングは先ほどのピッチングやローリングと違い、あまり積極的な動きとして使われるものではなく、基本的には旋回時の補助として必要な動きになります。

実は飛行機は旋回する時、エルロンだけを使って機体を傾けると機首方向と進行方向がずれてしまう性質があるのですが、このずれを修正するためにヨーイングは重要になってきます。

それ以外では、飛行機は横風を受けながら滑走路に着陸する際、横風に流されないように滑走路に対して機首を斜めに向けて降下していく必要があります。

しかし機体が滑走路に接地する間際では、着陸後に真っすぐに滑走できるよう機首の方向を滑走路方向に戻してあげる操作が必要になるのですが、この時にもヨーイング操作が行われます。

ヨーイング操作では、コックピットの左右の足元にある「ラダーペダル」をどちらか踏み込むことで、機体後部の垂直尾翼に取り付けられた「ラダー」を動かします。

ラダーの図

ラダーは旋回する際に必要な舵面ですが、旅客機のようなコンピューター制御の機体では、これと同じ役割を果たす装置として翼上面の「スポイラー」が使われることが一般的です。

なのでラダーが積極的に使われる場面は、横風の中着陸する際にほぼ限定されているのが実情です。

エンジン付きの飛行機であれば3舵+推力コントロール

ここまでで、飛行機操縦の基本となる3軸回りの回転と、そのコントロールについて理解ができたかと思います。

これに加えて、旅客機などではエンジンの推力を調整する「スロットルレバー」の操作も操縦要素に加わることが普通です。

エンジンの推力調整は、簡単に言えば飛行機の上昇降下率の調整に大きく影響し、またピッチングと併せて速度コントロールにも影響を与えます。

ですが飛行機において操縦の基本的な要素となるのは、やはり「エレベーター」「エルロン」「ラダー」による3軸回りの回転のコントロールなのです。

下の図は「グライダー」と呼ばれる、平たく言えばエンジンなしの飛行機です。

グライダーの図

グライダーはエンジンが付いていないため、上昇するためには自然発生する上昇気流を利用する必要がありますが、エンジン以外の操縦は飛行機と同じく先ほどの3つのコントロールサーフェスで行っているのです。

飛行機で両エンジンが停止してしまった場合でも、3つのコントロールサーフェスさえ使用可能であれば、グライダーのように機体を操縦して近くの空港に着陸することが可能なのです。

その意味で飛行機の操縦の基本は、やはり今回紹介した3つの回転のコントロールだと言えるのです。

終わりに

いかがでしたか?

飛行機の操縦経験がある人はそれほど多くはないと思いますので、操縦方法について疑問に思われていた方も多いのではないでしょうか?

エレベーターやラダーの動きを飛行中に見ることは難しいですが、エルロンの動きであれば機内の窓からはっきりと見ることができます。

よーく見ていると、飛行機がローリングする際にはエルロンが動いていることが分かると思いますので、興味がある方は観察してみてはいかがでしょうか?

 

以上!

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