こんにちは。ころすけ(アラサー)です。
当たり前かもしれませんが、仕事では年数に応じて成長・スキルアップしていくことが求められますよね。
特に20代のうちは全てが未経験ですから、なおさら1年1年のスキルアップを意識せざるを得ないと思います。
みなさんは、自分が成長していると自信を持って言えるでしょうか?
それ以前に、まだ経験が浅くてどう成長していけば良いのか、具体的なイメージが分からない人もいるかと思います。
この記事では、特に20代の成長という観点で、以下の考え方・行動のヒントを提供します。
1. 成長するには2つのステップを意識する必要があること
2. 各ステップにおいて実際にすべき行動や、持つべきイメージ・考え方
3. ステップを無視すると、どのような人材になってしまうか
20代と限定したタイトルですが、若手を指導する中堅世代以上の方も参考になると思いますし、30代以上の方でも、さらなる成長をするために役立つ内容だと思います。
それでは始めましょう。
仕事で成長するにはステップを意識しましょう
大きく分けると2つのステップがあります
まず大前提として重要なのは、経験の度合いに応じて成長の段階(ステップ)をイメージすることです。
もう少し言うと、自分が今、成長のどの段階にいるのかで意識すべきこと・やるべきことは変わります。
とは言え、あまりに細かなステップに分ける必要はなく、大きくは以下の2ステップに分ければ良いと思います。
成長の過程を区別する2つのステップ
・前半のステップ:入社直後・配属直後など初めてのことをやる段階
・後半のステップ:業務に慣れてきた・分かること/分からないことが区別でき始めた段階
-仕事は習うより慣れろ
-とにかく手を動かして量をこなせ
-いやいや、ちゃんと理解しながらやらないとダメ
世の中では、仕事で成長するための術が色々と言われていますが、互いに相反する考え方も多いと思います。
では、どちらかが正解でどちらかが間違いなのか?と言うと、そうではありません。
成長のどの段階にいるかによって、有効な術は変わります。
これら巷にあふれる成長術で配慮が足りないのは、いつでも・どんな場合でもその術が有効であるかのように述べられている点です。
何かを成功させる時、有効な術はその時々の状況によって変わりますから、きちんと背景にある段階を整理する必要があるのです。
仕事での成長の観点で言えば、上で挙げたどちらのステップにいるのかで、持つべき考え方やすべき行動が変わります。
【前半のステップ】入社直後・配属直後・初めてのことをやる場合など
ポイントは3つ!やってみる・真似てみる・説明書5割
自分が現時点で前半のステップにいるなと思ったら、やってみる・真似てみる・説明書5割の3つを意識して、行動してみてください。
この段階は全く”無”の状態なので、まずはインプットを増やすことに集中すべきです
インプットがない状態なので、自分の頭で創意工夫ができる必要はありません。
なのでこの段階では、例えば与えられた仕事をまずやってみる姿勢が重要で、ある程度受け身になることが許容されます。
1つ注意をしたいのが、知識に対して受け身であっても、行動は能動的にする必要がある点です。
例えば以下の行動を能動的に「やってみる」ことをお勧めします。
・与えられた仕事をやってみる
・仕事をもらいに行ってみる
・教科書や参考書があれば読んでみる
・分からないことがあれば積極的に聞いてみる
この時点ではインプットに重きを置くべきですから、得られる知識や成果に対してはむしろ受け身の姿勢の方が望ましいです。
そのための行動が「真似てみる」です。
何事にも基本やセオリーがあって、これらを学ぶ一番の近道は、先人のやってきたことを真似ることです。
一方で過去の成果を完璧に真似ようとしてしまうと、知らなければいけないことが多すぎて、いつまでもたっても「やってみよう」に繋がらない可能性があります。
その場合に大切な考え方が「説明書5割」です。
やり方を真似る=説明書に頼るということですが、ある程度行動の取っ掛かりができたら、まずは実際に作業に取り掛かることを意識しましょう。
知っていることを・できることを増やしていくイメージ
成長の前半段階では、知っていること・できることを増やしていく、加点方式の考え方が効果的です。
まずは目の前にある、知らないこと・分からないことを、1つ1つ潰していくのです。
一日が終わった時に、昨日と比べて分かるようになったこと・できるようになったことを振り返るようにしましょう。
まだ自分の力で何かをするのが難しい段階ですから、「分かるようになった!」「できるようになった!」という振り返りが達成感につながります。
もしも昨日と比べた時に大して変化がないと感じられた場合は要注意です。
この段階で何より必要なのはインプットですから、その場合は「やってみよう」の行動を増やす必要があります。
「何が分からないのか分からない」はインプット不足
よく「何が分からないのか分からない」という状態を聞くことがあります。
この状態は単純にインプットが不足している状態です。
この状態では、いくら専門的な解説や技術的な指導があっても、ほとんど効果は見込めません。
要はいくら物事を深く理解しようとしても、触れている世界の範囲があまりに狭すぎる状態だからです。
またこの状況にある人は、往々にして小さな分からないを軽視して、放置している可能性があります。
どんなに優秀な人であっても、いきなり物事の全体像を理解できる人はいません。
小さな分からないを解決していくことで、ようやく全体の理解に繋がるのです。
そのためのきっかけが「やってみよう」や「真似てみよう」であり、インプットを増やすための行動が必要なのです。
「何が分からないのか分からない」から抜け出すためには、個人の行動を増やす以外に方法はあり得ません。
【後半のステップ】慣れてきた・分かってきたらやるべきこと
まずは確認。仕事全体の輪郭がぼんやりと見えていますか?
加点方式によってある程度知識や経験が積み重なってきたら、次のステップに視線を移しましょう。
後半のステップで大切なのは、仕事全体の輪郭をイメージすることです。
もしもこのイメージが湧かないというのであれば、まだ前半のステップが足りていないということで、年数を重ねている場合は危機感を持った方がよいと思います。
加点方式で「分かること・できること」を増やしていく方式は、山登りに例えれば足元ばかりを見て歩くことと同じです。
一方で仕事全体の輪郭をイメージするのは、上を見上げて頂上までの道のりを把握することに該当すると言えます。
一人前になって成果を挙げるとは、決められた条件の中で山登りを完遂することと似ています。
仕事の場合も同じで、一人前の仕事をするためには、周囲の環境における自分の立ち位置を把握する必要があります。
・自分の知識/技量は求められるレベルに対して十分か
・十分でない場合、足りない部分はどこで、どの程度か
これらを意識するのが後半のステップで、そのために仕事の全体像に目を向ける必要があるのは、自然の流れと言えます。
今度は逆に知らないこと・できないことを埋めていくイメージ
仕事の全体像を見渡す場合は、前半ステップの加点方式とは考え方を変えて、減点方式で考えることが有効です。
この時点では、最終的に到達すべき業務レベルの全体像=100点が見え始めていますから、そこから現時点で自分に足りていない部分(減点部分)を見出していくのです。
さらに後半のステップでは、時間的な視点も持つ必要があります
到達すべきレベルが同じであっても、掛かった時間が異なれば評価は異なります。
例えば経験年数5年程度で到達すべきレベルに、3年で到達したのと10年掛かったのでは、当然前者の方が評価されるでしょう。
業務についてある程度慣れが出てきた段階では、今度は知らないこと・できないことを、いつまでに埋めていくかというイメージが必要になるのです。
自分なりの解釈ができるように意識しましょう
前半では得られる知識や技量については、受け身であっても良しとしていましたが、後半のステップではこれも考え方が変わります。
今度は知っていること・できることに対して、自分なりの解釈や工夫を加えていくことを意識しましょう。
例えば、「自分だったらこう考えるな」とか、「自分だったらこういうやり方をする」など、1つ1つに対して全て自分なりの意見を持つことが求められます。
また、「この考えは間違っているのでは?」「なぜ今までこのやり方だったのか?」など、既存の在り方に疑問を抱くことも重要です。
きちんとしたステップを踏まないと無能になります
日本のOJT=「やってみよう」だが注意が必要
日本の会社における教育環境では、OJTと称していきなり実践に投入する企業が多いですから、その意味で前半のステップについては意識せずとも「やってみよう」を強制させられる環境であると言えます。
ただし、真似をする対象が口頭で伝えられるやり方であったり、「見て覚えて」のように曖昧であることが多いので注意が必要です。
人に聞いてインプットを増やす方法もあれば、資料を読んでインプットを増やす方法もあります。
大前提としてインプットの段階で拒否反応を示すようでは、間違いなく無能になってしまうので注意が必要です。
最初に述べたように、まずインプットがない限りはその先の成長は見込めないですから、できるだけインプットを得る手段を増やす工夫が必要です。
後半のステップは意識して取り組まないとダメです
自分の周りを見ていて、より重要だと思うのは後半のステップの方です。
特に日本の職場では基本的に放置の文化がありますから、一通りの作業ができるようになると、周りからの干渉が減ります。
また、業務自体も手を挙げて立候補するのでなく、「君が担当だから」と取って付けるような任せ方が多いのが実情です。
そのせいか多くの企業では、言われた仕事を言われたとおりに行うだけの人が多いように感じます。
これは山登りで言うところの、自分の足元しか見えていない仕事の在り方です。
正直なところ、これは若手に限った話ではなく、中堅以上の人でもできていない人が多いと思います。
日本の労働生産性は悪いと常々言われていますが、その原因の1つは後半のステップに取り組まない、いわゆる無能な社員が多いからだと個人的には思っています。
ステップを意識しないと、思うように成長ができない、成長していないことに気が付かない人材になる恐れがあります。
ですが逆に言えば、適切なステップを踏めば程度の差こそあれ、誰もが確実に成長できるはずです。
本記事を読んで「参考になった!」と思う部分があれば、ぜひとも実践してみてください。
以上!