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世界一簡単な経済の基礎的な考え方

経済って難しいですよね。

金融政策や金利だの緩和だのなんだの。

「で、結局それが何の効果をもたらすの?」

という人も多いはず。

かくいう僕も経済に詳しいわけではない。

でも、「要するにこういうことだよな」という簡単なイメージを考察してみたのでご紹介します。

世界一簡単な経済の基礎的な考え方(ボール回しのイメージ)

図のように6人でボールを回す遊びをするとします。

ボールは10秒経ったら左隣の人に渡すルールです。

この場合、A君はB君へ。そして10秒経ったらB君はC君へ。

さて、10分経った時、A君は何回ボールを受けて隣のB君へ渡すことになるでしょうか?

6人でやっていますから、ボールがまたA君のところまで戻ってくるまで1分ですね。

だから10分間ですと、A君は10回ボールの受け渡しをすることになります。

ではここで、先ほどは10秒で次の人へ渡していましたが、5秒だったらどうでしょう?

当然回るスピードが倍になりますから、A君(というか全員)の受け渡し回数は倍の20回になりますよね。

ここで、

ボールがもし1万円だったらと考えてみてください。

最初のケースではA君は10回受け渡しをしていますから、合計10万円もらって、10万円を渡した(使った)ことになります。

一方で2番目のケースでは、A君は20回受け渡しをしていますから、合計20万円もらって、20万円渡した(使った)ことになります。

ここでボール(1万円)の数に注目してください。

どちらの場合もボール(1万円)は1個ですね!

なのに最初と2番目のケースで、使えたお金は10万円と20万円で違います。

そうです!お金がたくさん使える(景気が良い)とは、何も全体のお金の量が増えているわけではなくて、このようにお金が循環するスピードが速いってことなんですね。

景気が良い=お金の循環が良い

では実際の経済では、このボールが速く回る状態とはどういう状況でしょう?

ボールを早く渡したい、すなわちお金を早く使いたい状況ですから、需要があってお金を払う意欲に満ちている状態と言うことができます。

逆にボールを回す意欲がない状態、すなわち購買意欲がなくて需要が少ない状態ですと、手元に巡ってくるお金の量が減り、景気は悪くなります。

景気を刺激するには?(ボールの回りを良くするには?)

では景気が停滞した時、この例ではすなわちボールを回す意欲がなくなってしまった場合、どのようにして景気を刺激したら良いでしょうか?

一般的には金利を下げることと、お金の供給量を増やす(量的緩和)が挙げられますが、以下のようなイメージです。

金利を下げる(ボールを軽くする)

もしもボールに重さがあって、ボールが重かったらどうでしょう?

やる気がないとボールを回す意欲が生まれませんよね。

でも、ここでボールの重さが軽くなったらどうでしょう?

負担が減ってボールを回そうという意欲が多少湧いてくるのではないでしょうか?

経済も同じで、お金を回す際の負担を軽くしてあげれば、お金の回りが良くなると考えられます。

金利を下げるというのは、お金を借りる際のコストを下げることを意味しますが、言い換えればお金を回す際の負担を軽くしてあげることを意味します。

すなわち、お金が回りやすい環境を作ることができるのです。

これが金利を下げることによる景気刺激策の理屈になります。

金利を下げる=負担を軽くしてお金の回りを良くする

お金の供給量を増やす(ボールの量を増やす)

では他の方法ではどうでしょうか?

例えばボールの数を1個ではなく、3個にしてみたらどうでしょう?

3個もあると両手で持ちきれなくなりますから、1つは隣のB君に渡したくなりますよね。

量を増やして溢れさせて、無理やり流れを作ってしまおうというわけです。

実際の経済でも、日銀が国債を買い上げて市場に出回るお金の量を意図的に増やします。

これによってお金が回り出すきっかけを作ろうというわけです。

これが量的緩和と呼ばれる政策になります。

お金の供給量が増える=お金が回るきっかけを無理やり作る

スケールダウン+たとえ話は有効

経済みたいな巨大で広範囲なものの動きを考えると、どうしても複雑になりすぎてしまって理解が難しくなると思います。

そういう場合、意図的にスケールを小さくして考えるとイメージがしやすくなります。

今回の例では6人の間の物の動きにスケールダウンしてみました。

また、その上で別の何かに置き換えて考えることも有効です。

ボール回しじゃなくて、別のもっといい例えがあるかもしれないですね。

こんな感じで自分が腹落ちするような考え方を探ってみてはいかがでしょうか?

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