こんにちは。ころすけです。
突然ですが、国内の空港で最も標高が高いところにある空港はどこで、海抜は何mでしょうか?
世界の空港では、チベットの空港やアンデス山脈の空港などが標高が高い空港として有名かもしれませんが、意外に日本の空港については知らない方も多いのではないでしょうか?
今回は標高が高い空港をランキング形式で紹介したいと思います。
第1位:国内標高ナンバー1は松本空港の2,157ft
国内で標高第1位の空港は長野県にある松本空港です。
その標高は海抜2,157ft(657m)と、8,000ftを超えるような世界の空港には劣るものの、国内で唯一2,000ftを超える断トツのナンバー1です。
松本空港は飛騨山脈や木曽山脈といったいわゆる日本アルプスに囲まれた松本盆地にあります。
日本で一番の高山地域にあるわけですから、空港の標高が一番高いのも納得できますね。
見てのとおり、松本空港は空港の北側を除いて周囲を山に囲まれています。
なのでこれまで飛行機が着陸する際は、土地の開けた北側から空港に進入する方式しか設定がありませんでした。
ですが近年は飛行機の機能が向上し、定められた経路をより正確に誤差なく飛行することが可能になってきています。
これにより従来は不可能であった、南側から山の谷間を縫うように飛行する着陸方式(RNP AR)が導入されているのです。
下の画像は松本空港に着陸するフジドリームエアラインズ(FDA)のERJ175ですが、2020年現在、松本空港の定期旅客便はFDAによる運航(JALとのコードシェア)のみです。
第2位:ちょっと意外?福島空港の1,220ft
第2位は福島空港で、標高は海抜1,220ft(372m)になります。
松本空港と違い、福島空港は周囲を山に囲まれているというわけではないですが、やや小高い丘のようなところに位置しています。
福島県自体が全体的に標高がやや高い都道府県になるため、必然的に空港の標高も高くなっているというわけです。
下の画像を見ると、周りより少し高い丘の上に空港があることが分かりますが、周囲も全体的に開けたエリアにあることが分かりますね。
第3位:中心部から離れた山の中。広島空港の1,086ft
第3位の広島空港は1,086ft(331m)と2位の福島空港と大きな差はありません。
割と有名な話かもしれませんが、広島空港は県の中心である広島市とは幾分離れた山間に立地しています。
元々山がちである広島県は、瀬戸内海にも小さな島々が点在しているため空港を建設することが難しい地域です。
限られた条件の中で山を切り開いて建設された空港であり、標高も高いというわけですね。
広島空港は山間部かつ標高が周りよりも高いことから、霧による視程障害が発生しやすい空港です。
水分を含んだ空気が山に沿って上昇すると、水蒸気が膨張して温度が下がり、霧が発生するのです。
このような条件もあり、広島空港では視界がほとんどなくとも着陸することができる、ILSカテゴリーⅢ(CATⅢ)という着陸方式設定されています。
↑CATⅢではDH(Descision Hight: この高さまでに滑走路が視認できないといけない高度)の設定がありません。
すなわち、着陸するまで滑走路を視認することができないような深い霧の中でも着陸が可能なのです。
4位以下はいずれも1,000ft 未満 。国内の空港は低地にあることがほとんど。
以上が国内の標高第3位まででしたが、実は1,000ftを超える空港はこの3空港だけで、2,000ftを超える松本空港がその中でも特殊であることがよく分かります。
ちなみに標高4位以下の空港は次のとおりです。
4位 | 鹿児島空港: 891ft(272m) |
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5位 | 岡山空港: 785ft(239m) |
6位 | 種子島空港: 768ft(234m) |
7位 | 能登空港: 718ft(219m) |
8位 | 旭川空港: 690ft(210m) |
日本にはおよそ125の空港がありますが、その中で500ftを超える空港は十数か所しかありません。
日本の標高が高い地域は起伏が激しいところが多く、空港を建設する場合は平野であるか、海辺に近いエリアの場合が多いからです。
そう考えると、松本空港の2,000ft 超えがいかに群を抜いているかが分かりますね。
終わりに
いかがでしたか?
みなさんが住んでいる地域の空港はどのようなエリアに設置されているでしょうか。
もしも空港を訪れる機会がありましたら、その空港の標高がどのぐらいであるか、注目してみると面白いかもしれませんよ?
以上!